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(1)学習の概要 この取り組みは、本システムを用いて、ネットワークを活用した「広域協調学習」 として、プロジェクト協力校の4校が全校参加して取り組んだものである。各学校に10台ずつ配置された携帯端末を使い、生徒たちが与えられた課題に対して画像を返信し、それぞれの学校からのグループごとの画像情報を、サーバ上ではひとつの大きなクラスからの情報として扱った。日本列島を横断するひとつの授業として、各学校は同じ画像情報をそれぞれの学校で共有しながら、協調学習をおこなった。テレビ会議システムを利用した一斉授業も取り入れ、4校の児童の意識の共有と交流も図った。 今回の実践は、具体的には5年の国語で学習する「俳句」の単元で行われた。事前学習として、それぞれの学校で教科書を用いて従来通り俳句について学習を行った後、この俳句の学習の発展的な学習として、4校のネットワークを活用した「共同句会」を計画した。 |
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本時の学習の流れとしては、 (1)各校が10班に分かれて携帯電話で撮影した画像をサーバに送信する (2)児童はウェブ上でその画像を見ながら、俳句を専門とする教員から、「画像からイメージを膨らませて、俳句に詠むときの基本技術」の説明を受ける。 (3)そののち、他校の児童が撮影した画像について俳句を作成し、サーバ上の画像情報に書き入れる (4)俳句専門の教員の指導の下に、みなで俳句を読み、鑑賞する というものである。 |
各校の担当班の割り当て一覧![]() |
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俳句の専門家として、三重県の中学校の国語教師である南先生に参加をいただき、テレビ会議システムを通じて4校の児童の一斉指導にあたっていただいた。
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(2)指導計画と本時の展開
計画した学習の流れは次のようなものである。 第一次(事前学習) 1 教科書による俳句の指導 東京書籍5年国語教科書「短歌と俳句」などから 2 俳句の構成と読み取り 形式(五・七・五)および季語 3 俳句作り・・・実際に俳句を作ってみる(デジタルコンテンツの活用) 第二次(事前指導) 4 共同句会の紹介 参加校の地図上の位置 5 役割分担の確認 どの学校のどの班の写真を担当するか 6 画像撮影と送信の手順確認 第三次(本時) 1 学習のめあて確認 10:30分〜10:35分 2 取材活動 10:35分〜11:00分 3 俳句の作り方の工夫 11:00分〜11:20分 4 俳句を作ろう 11:20分〜11:40分 5 共同句会のまとめ 11:40分〜12:00分 第四次 事後指導 1 出来上がった俳句を鑑賞しよう 2 南先生のお礼の手紙を書こう 3 南先生から届いた講評を読んで、自分たちの俳句をもう一度 鑑賞しよう |
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本時の展開
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時間 |
学習活動 |
教師の支援 |
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10:30
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1 学習のめあて確認
・本時の学習活動の内容とめあての確認 ・指令の送信(教師) ・指令の受信と確認(児童) |
・事前に作成しておいた「指令」を送り、児童の携帯に届いているか確認する
・校内を班ごとに取材する際の安全指導をおこなう |
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10:35
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2 取材活動
・班ごとに校区内で俳句の対象となる素材を取材する ・写真を撮影する
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・校内各所に分かれて取材するので、校内の巡視をおこなう
・時間通りに帰るよう、指令を出す |
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11:00
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・写真をサーバに送る
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11:00
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3 俳句の作り方の工夫
・教室に集まり、担当の写真を確認する ・南先生のお話を聞く |
・児童が取材した写真がサーバに送られているか確認する。
・テレビ会議システムの調整(映像・音声) |
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11:20
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4 俳句を作ろう
・南先生の話をもとに、班ごとに俳句を作る |
・南先生に指導いただいたポイントを押さえる。
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11:40
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・作った俳句を写真に書き込む
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・作成した俳句を書き込ませる
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12:00
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5 共同句会のまとめ
・南先生の講評を聞く ・南先生に質問する ・南先生にお礼を言う |
・作成した俳句について、南先生の講評を聞き、どのように工夫したらよいかポイントを押さえる
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(3)実線の評価と児童の変容
評価: この実線は、本プロジェクトの後半におこなわれた。既に、携帯端末を使った本システム利用の実線をいくつか体験してきた児童にとって、携帯端末を扱うということには、なんら問題はなかった。 「従来の国語としての教育目標を、携帯端末を使うことで、どこまで深めることが出来るか」、という観点から、授業デザインが検討された。 児童に出す「指令」は、 「冬の足音」の俳句作りに使えそうな写真を送ってください。 というものになった。事前に「秋のおとづれ」というプレ協調学習をおこなっていたため、俳句の題材を「冬の足音」にすることに、異論はなかった。一番検討されたことは、「画像を送るときに、文字情報を入れるかどうか」という点であった。「風景をもとにイメージを膨らませ、俳句を制作する」という本来の創作活動において、「文字情報はイメージ化を阻害する」という観点から、画像情報のみを送ることになった。結果的に、子どもたちは、他校の児童から送られた画像から、自分の中で「冬」を見つけなおし、より自分のイメージで俳句を作成することが出来た。 風景を画像として切り取り、それをサーバを介して共有するという学習は、「同じ環境にいて同じ風景を見ていても、人それぞれ、いろいろな冬がある」ということの実体験に繋がった。 児童の変容: 評価1この単元を通して児童は意欲的に学習に取り組み、俳句作りに関心を持てたようである。特に他校との交流については、興味津々で、どのような画像が送られてくるのか強く関心を持ったようである。授業後に書かせた南先生へのお礼の手紙の中で、一人の児童は、次のように書いている。 「南先生、俳句の勉強を教えてもらってありがとうございました。クイズとかもあって楽しかったり、俳句のいろんな工夫や季語のことを教えてもらってわかりやすかったです。面白い俳句や、楽しい俳句なども教えてもらいました。南先生が選んでくださるときに自分の考えた俳句は出てこないかとどきどきしていました。でも、選ばれた俳句を探すので必死でよくわからなかったです。これからはどんなときでもすぐ俳句がうかぶようになりたいです!」 今回の取り組みでは、他校とのネットワークを活用した取り組みである点で児童の興味関心ややる気を引き出せたことと、俳句の専門家である南先生にご指導いただいたので国語の教科としての学習内容が深まったという点で成果があったように思う。 |
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