「JNK4の設立やこれまでの活動の趣旨に沿った研究開発・支援活動」とはどういうことかよくわかりません。例えば「ICTを活用した教育の実践授業」は、応募可能でしょうか。
テーマとしての方向は悪くありません。ただ、このままでは、範囲が広すぎるので、もう少し視点を(誰が何のために行う、ICT活用実践なのかが明確に分かるようなテーマ〔内容〕に)絞ってください。また、他の機関の公募と異なり、JNK4の公募は、2年間で「具体的な成果物をWebなどで公開することによって、教育現場の他の人たち(教員、支援員など)が活用することが期待できるアウトプット」に限っています。実践授業をテーマにするのであれば、成功例を示すことが目的ではなく、他の学校や教員が利用できるような成果をまとめられるプロジェクトかどうかが、ポイントになります。すなわち、実施したことが成果ではなく、実施した結果の(失敗したとしても、成功したとしても)指導案や教材等を実践例集として活用できるように公開することが求められます。
「JNK4の設立やこれまでの活動の趣旨に沿った研究開発・支援活動」は、10年以上にわたって個々のプロジェクトの成果を集大成したものがJNK4の公式ページに「情報教育とポータルサイト」としてまとめられていますので、参考にしてください。これらは1つひとつが委託を受けた2年間のプロジェクトの成果物です(2000-2012のアーカイブスもありますが、サーバの入れ替えに伴い一部は整備中です)。
成果をWebなどにまとめるとして、それを作成する経費(外注など)をいれると、予算を大きく超えそうですが、どうすればいいですか。
成果としてまとめる素材情報が大量にあり、それを「デザインしたりサイト構築したりすることは、メンバー内では困難なので外注したい」というのは、よくある話かと思います。この場合は、「プロトタイプの作成のみ をプロジェクトのアウトプット」として(予算の範囲で)計画してください。全体の情報でサイト構築することが適切(それだけの価値がある)と判断できる場合は、JNK4で別途予算を立ててフォローし、一緒に完成させていくことになります。
一企業のプロジェクトとして応募することはできますか。
可能です。ただし、いくつかの条件があります。まず、企業の名前で応募するのではなく、企業内の有志複数名で研究プロジェクトを組織し、メンバーを明確にしてください。経理的にも、別途代表者を決めた金融機関口座を作成いただく必要があります。さらに、もし成果が商品化の対象になるような場合には、プロジェクトでの成果を含まないという条件を満たしていただく必要があります。
NPOからの応募も可能ですか。
可能です。だだし、企業のプロジェクトの場合と同じような条件が付きます。すなわち、NPOのプロジェクトとして応募するのではなく、あくまでもその中の特定の有志がプロジェクトを組織し、応募するようにしてください。
「NPOからの助成ということで、経費の使い方にやや制約もあり」とありますが、どのようなことでしょう。
NPOは非営利の法人です。したがって監査がしっかりしており、企業との間で対価や契約書がない状態で、経費を支払うことはできません。またNPO・NPO間の経費のやり取りも設立趣旨などに関連して経費の移管とみなされないよういくつかの制約をうけます。今回の助成事業はこれらの制約に抵触しないように検討して企画されていますが、利用や経理処理において多少の制約を受けることがあるという意味です。
経費は計画にあげたとおりに使用しなければならないのですか。
基本的には、経費は計画にあげたとおりに使用していただきたいところですが、購入時にはその物品が発売されておらず価格も変わっていた、というのは大いにありうる話ですので、計画と寸分違わずというのは無理でしょう。目的としてあげ、それに対応した同等のものであれば、多少の変更は許容されます。
経費計画にあげることができない項目がありますか。
まず、1点10万円以上の物品は備品(資産)になりますので避けてください。特例としてPCは20万円以下ならば計画できます。ただし、GIGAスクールでの学校の備品である学習用端末の追加購入(数が足りないので追加する)は認めていません。交通費の積算ではグリーン車などの料金は含めないでください。また、短期であっても外国への渡航費、招聘費は、対象外となります。外部の方の講師謝金などは計上できますが必要最小限としてください。また、会社でいう人件費、交際費、接待費などは計上できません。
2年間を前提とするとありますが、1年間でも可能ですか。
基本的には、複数名で分担し、実践を進めながら成果を利用できる形でまとめていくプロジェクトを想定していますので、1年以上かかると考えています。しかし、すでに準備が整っていて、利用できるようにまとめるだけという場合は、1年計画で応募していただいても構いません。
「個人は対象としていない」とありますが、2~3名のプロジェクトでも応募できますか。
可能です。ただ、備品の整備や海外への渡航を対象外にしていますので、2~3名では、100万円のプロジェクトは組みにくいでしょう。プロジェクト研究ですので、最低でも6名以上、多い場合は10名以上になるものと考えています。
「実践研究の場合は,第3者の参加を受け入れる授業研究会を実施する」とはどういう意味でしょう。
「小中学校で、授業実践研究を中心にするプロジェクトの場合は、少なくとも公開授業を計画してください」という意味です。これには、プロジェクトに派遣される本協議会のアドバイザーも参加することになります。
いくつかの機関に応募していますが、同じ内容で応募できますか。
応募されることには問題ありませんが、複数の機関から助成を受けることは出来ません。他の公募とJNK4の公募とは、目的や方法が異なる場合がありますので、こちらの目的や方法をよくご理解の上応募ください。また、もし別の応募のほうが採択された場合は、必ずお知らせください。もしかしたら、JNK4の方が助成額が大きいかもしれませんがJNK4の方が採択決定日が遅いと思われますので、JNK4の方を断っていただくことになる可能性が高くなります。
「金融機関口座では,本プロジェクト以外で使用する経費の収入・支出を禁じます」というのは、どういうことですか。また、「貯蓄額が,100円以下(または,開始時とほぼ同額)であること」の意味もよく分かりません。
2年間プロジェクト専用に使える口座がない場合、「権利義務」を代表者個人とした任意団体(プロジェクト名)の口座をつくっていただき(最近はいろいろ書類の準備が必要です)、その入出金記録と助成金出納帳との照合で経理を監査することになります。その際、その通帳への出納項目に、採択プロジェクト以外のものがあってはいけないという意味です。また後半の質問への回答は、残金を0円に指定すると、端数を処理するために、鉛筆やゼムピンなど本来不要な消耗品を購入して経費をピッタリにあわせる必要が生じますが、本助成では、ピッタリでなく100円以内の誤差は認めるという意味になります。
全国のメンバーと年に数回、合宿の研究会を実施して、プロジェクトを進めたいと考えていますが、コロナ禍で、実際には集まれない(交通費や宿泊費がほとんど発生しない)かもしれません。どのように申請すればいいでしょう。
計画は、集まれることを前提に立ててください。実際には、社会の状況が実施の時点でどのようになっているかは予想できませんので、もし集まるのが困難な状況が続いたら、Web会議で代行するなどで進めていただき、経費については事務局と相談しながら執行するという方法をとっていただくことにします。