教員のための情報教育FAQ

登録番号:C02-004  C1:授業におけるICT活用(指導上の留意点)

Q. 学んだことを振り返る段階での、ICTの効果的な使い方を教えてください。

A. 写真や映像等を提示することで、学習の結果や経験や学習した方法等を短時間で想起させることができ、学びを深めることができます。

① 導入での、ICTを活用した振り返り

  前時まで学習したことを写真や映像で振り返ると、素早く想起することができます。前時と本時との比較をし、本時のめあてに迫っていきたい時に、視覚資料は大変有効です。
  あらかじめ、カメラ、ビデオ、コンピュータ、タブレット等に写真や映像を準備して、導入時に投影してみましょう。短時間で学習対象を焦点化させることができます。撮影対象が小さくて見にくい時には、子どもに見せたい部分をトリミングすることで、さらに効果が高まります。 



② まとめの段階でのICTを活用した振り返り 

 単元ごとあるいは授業の終盤のまとめの段階では、学習内容を振り返り、大切な考え方を確認したり基礎となる知識を定着させたりします。このときにも、ICTの活用は有効です。

 授業中用いた画像や映像や作品等の資料を提示しながら、考えを共有したりまとめたりする活動を行うことで、学習内容をより深く定着させることができます。また、学習中に出てきた情報(知識・理解の対象)を整理したり図式化したりした画像を示すことで、児童・生徒の知識・理解を明確にすることができます。

 その場合、教師が説明するだけでなく、児童・生徒が学習内容をまとめて発表するという活動も、児童・生徒の主体的な参加を促すことに有効です。例えば、児童・生徒のノートやプレゼンを提示することも有効です。

 また、提示された「まとめ」に対して、重要部分をマークする などという主体的な活動を取り入れることで、より一層学習の定着が図られます。このような活動は、印刷媒体を用いて個々人で行うことも可能ですが、ICTを活用して情報共有をすることにより、児童・生徒の参加の意識を刺激したり、内在している個々人の思考を引き出しやすくなり、よりアクティブな学習へつなげていくことができます。

理解度CHECK!

次のうち、ICTを使って学習を振り返ることで効果を高めている学習活動はどれでしょう、すべてチェックしなさい。


児童生徒がまとめの段階で、ICTを活用して作品等を提示して考えを共有したり、知識を確かめたりする。
電子黒板に、めあてにつなげるための画像や映像を提示し、興味・関心を高める。
導入の段階で、前時のノートや黒板等を写真や映像や作品等で提示する。
導入やまとめの段階で、板書やノート等の写真を提示し、学んできたことを共有する。
自力解決の際に、サーバー上にある友達の作品や考え方をヒントにして考える。

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授業の事例

 

 授業の導入と終末の振り返りでICTを活用した授業の事例
  6学年 総合的な学習の時間 「棚倉町の良さを広めよう」

根拠となる資料

学習指導要領(平成29年公示)

 第3 教育課程の実施と学習評価

1 主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善各教科等の指導に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

(3) 第2の2の(1)に示す情報活用能力の育成を図るため,各学校において,コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え,これらを適切に活用した学習活動の充実を図ること。

(4) 児童が学習の見通しを立てたり学習したことを振り返ったりする活動を,計画的に取り入れるように工夫すること。