教員のための情報教育FAQ

登録番号:C04-027  D2:教科における情報活用能力(実践例)

Q. 音楽科で情報活用能力の育成を扱った事例がありますか。

A. 6年生の作曲の授業でプログラミング的思考も意識した授業が展開できます。

【単元】じゅんかんコードから音楽をつくろう
【単元のねらい】
・反復するコード進行の流れや面白さを感じ取りながら、和音伴奏や旋律をつくって楽しむ。

具体的な実践例
【単元】じゅんかんコードから音楽をつくろう ~一般的な展開例~
【単元のねらい】
この単元では右記の和音を使い伴奏と旋律を作成していくことが大切です。
旋律をつくって重ねていく作業では響きがにごらないようにする必要がある。


【指導のポイント】
 この活動を通して、旋律と低音の役割を感覚的にとらえ、音程を相対的に感じ取る力や音楽の縦と横の関係を聞き取る力が育まれることが期待される。
【発問】
聴き手によりきれいな旋律だと感じてもらうには、どのようにコードを組み合わせて旋律を合わせたらよいか考えよう

・ドミソ→1・レファラ→2・ドミラ→4・シレソ→5

・1→4→2→5を繰り返し、そこにドレミファソラシドを自分なりに旋律を考えて組み合わせる。
 代表的なコードを番号で示すことで、その番号と、どの旋律がよりきれいだと感じることができるかを考えながら作曲していく。

情報活用能力を意識すると

 無理して、プログラミング的思考に持っていく必要はありません。
 しかし、童謡や有名な曲などを聞いて、それを楽譜で眺めたり、記述したりすると、同じフレーズが繰り返されたり、同じコード進行になっていたり、転調していたりということに気が付くようになります。

その時、黒板などに、記号で書いて構成を整理したり、ノートに流れをまとめさせたりすると、法則のようなものを意識するようになります。

 テーマを考え、かんたんな主旋律を考えただけでも、コードを付けながら、このルールを適用してみると、ダイナミックな曲に仕上がっていくことを体験できればいいと思います。
 簡単な作曲用ツールを利用できると、音楽の創作とプログラミングの経験との両方が体験でき、発展していくと思われます。、

理解度CHEAK!

次のうち、プログラミング的思考を意識した音楽科の授業で留意する点はどれでしょう、すべてチェックしなさい。


「旋律と低音の役割を感覚的にとらえる」など、教科の目的を意識する。
音楽の法則についても、児童・生徒が意識できるように授業展開を考えます。
プログラミングの三要素(「順次実行」「反復」「分岐」)をしっかりと押さえます。

  ▲ 選んだら を押してください。

根拠となる資料

第3節 第5学年及び第6学年の目標と内容
2内容
A表現
(3) 音楽づくりの活動を通して,次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ウ 発想を生かした表現や,思いや意図に合った表現をするために必要な次の
(ア)及び(イ)の技能を身に付けること。
(ア) 設定した条件に基づいて,即興的に音を選択したり組み合わせたりして表現する技能
(イ) 音楽の仕組みを用いて,音楽をつくる技
新学習指導要領 音楽編 P95