No. 11: ネットで作文コンクール

◆ 校種 ◆
小学校
◆ 教科 ◆
国語
◆ 学年 ◆
6年
◆ 時間数 ◆
12時間
◆ 教科書 ◆

授業の概要
『将来のゆめ』をテーマにした児童主催の作文コンクールをインターネットで行う学校交流を通して実施する。「ゆめ」に対する互いの立場や考えを尊重しながら、コンクールという場を通して、文字言語で適切に表現したり正確に理解したりする力を高めることをねらう。交流校の立場・考えを大切にしながら、言葉を適切に使う練習をすることで、伝え合う力の育成を図る。

教科の目標
○作文等に関する知識や技能を振り返りながら、「書くこと」の意味に触れる。
○友達の文章表現のおもしろいところや感動するところを味わいながら、自分の表現に生かす。
○情報を整理したり、発信したりしながら、情報を活用しようとする実践力を育てる。

情報教育目標リスト(2011年版)
 ◆A21-3-040: 目的や視点を明確にして、情報を集めることができる〔行動〕
 ◆A42-3-060: 目的に応じた、効果的な伝達方法を考える〔態度〕
 ◆A51a3-050: 自分の意見を持ったり、課題を見つけたりする際に、他の人の意見も参考にする〔態度〕
 ◆A31-4-020: 自分で観点を決めて情報を分類・整理する〔思考〕

学習の流れ

イメージ作りの話し合い

企画のシンボルマーク

作品募集のホームページづくり

作文コンクールの審査経験者の授業

新聞記者への取材

審査結果のホームページづくり

STEP1
○活動全体の内容・目的を確認し、イメージ(テーマ)づくりの相談をする。
・目的をはっきりさせるために話し合う。

STEP2
○作文募集計画を立てる。
 ・学級全員からのメッセージ(リーフレット)づくりをする。
・リーフレットの中に、企画のシンボルマークを入れるなどの工夫をする。

STEP3
○企画の宣伝活動をする。
 ・作文募集のホームページづくりをする。
・新聞社との連携で情報発信する。

STEP4
○作文審査の練習をする。
 ・自分たちの書いた作文を使って、審査の練習をする。
 ・作文コンクールの審査経験者をゲストティーチャーとして招き、授業をする。
 ・児童全員で審査を進める上での『審査基準』をつくる。
・審査の仕方について、板書しながらまとめていく。
・ゲストティーチャーを招いて授業を行う。

STEP5
○応募してきた作文を読み味わう。
 ・自分の気に入った作文を選んでいく。
 ・新聞記者に『伝える』という点で配慮していることなどを聞く。
・読み比べながら、作文を選んでいく。
・新聞記者の協力を得て、審査のための情報を得る。

STEP6
○審査結果をホームページ上で発表する。
 ・参加賞(参加者全員へしおり)や賞状(入賞者のみ)を作って、送る。
○自分で作文を書く。
 ・応募作文のよいところを自分の表現に生かす(使う)。
・応募者全員に参加賞として自作の『しおり』をプレゼントする。

実践のポイント
○いろいろな伝達方法(電話等)がある中で、なぜ『書くこと』を大切にしなければならないのかという意味を考えるよう、方向付ける。
○作文は『相手によって文章が違ってくる』という意味の発言を話し合いの中から引き出し、相手意識・目的意識をもって伝え合うことの大切さを示唆する。
○自分の思いや願いを相手に確かに伝える活動の中で、文章の筋道や組立て、表現上の工夫、効果的な表現、言語における正誤・適否・美醜などを意識させる。
○おもしろいところや感動するところ、文章表現のすっきりしないところから、「自分だったらこうする」という意欲を引き出す。
○自分たちの作文を振り返りながらゲストティーチャーから助言を得ることで、「言葉の適否」や「強調」、「繰り返し」などの効果的な表現について、じっくり話し合わせる。