No. 67: ガリバーになろう

◆ 校種 ◆
小学校
◆ 教科 ◆
総合的な学習の時間
◆ 学年 ◆
5,6年
◆ 時間数 ◆
4時間
◆ 教科書 ◆
なし

授業の概要
遠景と近景を組み合わせて,あたかも同じ距離の位置にあるかのように眺めてみる。すると,人の手のひらに建物がのっていたり,椅子の足に人間がつかまっていたりするようなおもしろい風景が見えてくる。その風景をデジタルカメラで写し,写した画像から1枚を選んで,コンピュータに取り込んで,印刷する。この教材は,遠景と近景の効果的な組み合わせ方を考えて景色を撮影することで,日頃見慣れている風景を別の視点で見ることができる。その結果,自分を取り巻くものを見直すことができる内容である。

教科の目標
遠景と近景をうまく組み合わせて構図をとり,デジタルカメラで撮影することによって,日頃見慣れた景色とは違った景色が見えてくることに気付く。

情報教育目標リスト(2011年版)
 ◆A21-3-040: 目的や視点を明確にして、情報を集めることができる〔行動〕
 ◆A22-3-020: 写真やイラストの必要な部分だけを切り出す(トリミングする)〔技能〕
 ◆A41-1-020: 発表のときに、絵や写真に適切な題名を付ける〔行動〕
 ◆A41-2-050: 伝えたい内容に応じて、文章のタイトルを工夫してつける〔行動〕

学習の流れ

写真1【ぼくの手の上に乗ってごらん】

写真2【本の上でつなわたり】

写真3【うわぁ、つぶされる!】

STEP1
○ガリバー旅行記は,どんなお話だったか,知っていることを発表する。(0.5時間)
○ガリバーがこびとの国や巨人の国に行ったらどんなようすか,できるだけたくさんワークシートに書く。(0.5時間)
・ガリバーがこびとの国に行ったらどうなるか,ワークシートに絵や文で書く。
・ガリバーが巨人の国に行ったらどうなるか,ワークシートに絵や文で書く。
<例>
・ガリバーのまわりにこびとがいる。
・ガリバーが手の上にこびとの家をのせている。
・大きないすの足下にガリバーがいる。
ワークシート1【ガリバーになると見える世界】

STEP2
○ガリバーの世界をデジタルカメラで撮るために,身の回りにある景色の中からふさわしい構図を見つけてワークシートに書く。(0.5時間)
・遠景と近景を組み合わせてデジタルカメラでとれば,ガリバーの世界のような景色を撮影できることをワークシートを読んで知る。
・遠景と近景をどんなふうに組み合わせて撮影すればよいか考え,ワークシートに書く。
○自分がガリバーになってこびとの国や巨人の国に行ったつもりで,遠景と近景を組み合わせ,写真をとる。(1.5時間)
ワークシート2【遠景と近景の組み合わせ方を考える】

STEP3
○写した写真をコンピュータに取り込み,気に入った写真を印刷する。
・写した写真をコンピュータに取り込む。
・取り込んだ写真の中から,気に入った写真を1枚選び,自分の表したい大きさで印刷する。
○写真に感想などの簡単なコメントを添えて,掲示する。
写真1【ぼくの手の上に乗ってごらん】
ワークシート3【ガリバー旅行写真展を開こう】

まとめ
○お互いの作品を見合って、作品のよいところやもう少しこうすればもっとよくなる点を見つける。

実践のポイント
○前提とする学習経験
・デジタルカメラで写した画像を見たことがある。
・デジタルカメラで友達や先生などを撮ったことがある。
・教材パッケージ「ねこの目で写そう」を経験している。
・デジタルカメラを初めて手にする子供でも実践は可能ですが,上記の経験を経ている方がねらいの達成が容易になります。
○題材を変える場合の注意
・この題材は,普段から見えているものを違った視点で見直すことを目的にしています。このような題材には,次のようなものも考えられます。
<例>:
・マクロ撮影で,何かのアップを写し,それが何かをあてっこする。「アップで写したこれは何?」
・ねこになったつもりで風景を眺め,デジタルカメラで撮影する。「ねこの目で写そう」
○ステップ1では,準備ができればガリバー旅行記を読み聞かせる活動を取り入れてください。
○ステップ3では,ワークシート3を利用してもよいですし,もっと大きい紙に印刷して,コメントを後から付け加えてもかまいません。
○ステップごとに一斉学習をする必要はありません。ステップ1が終わったグループからステップ2に進むなど,時間を柔軟に使ってください。
○デジタルカメラは4〜5人に1台程度で,お互いにモデルになり合って撮影します。