概要 ねらい 情報活用のねらい Step1:博物館を見学しよう Step2:歴史を伝えるものを探そう Step3:博物館をつくろう 実践にあたっての留意点
博物館をつくるために必要と思う情報を積極的に集めることができる。 自分が見てもらいたいと思うことを,分かりやすく見せることを意識して,調査対象を撮影したり,聞き取り調査をしたり,比較する資料をインターネットで集めたりすることができる。 収集した情報を,伝える目的を考え,相手が探しやすいように整理して展示したり,相手に伝わる表現を工夫したりすることができる。 地域のお年寄りや施設の専門家との交流の際には,相手の都合を考えたり,言葉遣いに気をつけたりすることができる。
ワークシートの視点にそって,博物館を見学する。
自分たちが博物館をつくるときに,工夫することや気をつけることは何かを,ワークシートをもとに見学する。 展示室を見学するためにおいてあるパンフレットを集める。 展示コーナーがいくつあるかを数えたり,その順番を調べたりする。 展示資料のまわりにはどんなものが置いてあるのかを探し,記録する。
見学前には,見学する施設に事前連絡を取っておく。 見学前にワークシート1を配布し,見学の視点が博物館がどんなことに工夫して展示しているかを見つけることにあることを明確にする。
この博物館の見学は,この単元の活動を左右する活動になるので,時間を十分に取り,自分たちで博物館を作る参考になることを,探すことに特に目を向けさせて見学させたい。また,見学時には,自主的な活動を促すためにも,子供たちを引率して説明することはせず,ワークシートの書き込みができているかを中心に確認する。
調査カードに自分の見つけた歴史を伝えるものを記録する。(2時間)
古い校舎の写 真や,通学路にあるお地蔵さんなど,身近にあるものの中から,自分が歴史を伝える古くからあるものだと感じたものを,デジタルカメラで記録したり,調査カードにメモを取ったりする。 なぜ,歴史を伝えるものだと分かったか確かめながら,その証拠を調査カードに記録する。 町のお年寄りや,博物館の学芸員などの専門家に聞き取り調査をする。
記録した調査カードを仲間わけする。(1時間)
調査カードをもとに,仲間わけワークシートを使い,時代別やテーマ別などの視点で,整理し仲間わけをする。
博物館の設計図をつくろう。(1時間)
自分たちがつくる博物館の展示の設計図をワークシートに作る。 自分たちが見てもらいたいものを中心に設計図を作成し,そうでないものや確かなことが言えない物は,今回は展示しないことを決める。 友達の設計プランと比較し,自分たちが見てもらいたい博物館はなんであるのかを考えみんなでつくる博物館の設計図を決める。
博物館をオープンさせよう。(2時間+課外)
設計図をもとに自分たちなりに工夫して,地域の方や他の学年に自分たちが見せたかった内容が,わかるように見やすく展示する。 受付,展示解説等の役割分担を決め,来場者には,アンケートやインタビューを行う。
自分たちの博物館に点数をつけよう(1時間)
自分たちで作った博物館を見学した際の自己採点表と,アンケートやインタビューの様子を比較し,自分たちが伝えたかったことがどのくらい伝わったかを話し合う。 自分たちが伝えたかったことがうまく伝わった点,伝わらなかった点を整理し,伝えるための工夫に気づく。
この活動を通 して,教師主導で調査活動をしたり,展示活動をしたりすることの無いように留意し,活動していく中で,情報の収集の方法や,必要な情報かどうかを判断したり,効果 的な展示方法を工夫したりできるようにしたい。
ワークシートの配布や取材に持っていくものは事前に用意し,調査時間が十分に確保できるようにする。
校外での調査活動の際には,保護者や学習ボランティアを活用し,安全に活動できるようにする。