CD-ROMドライブの動き
CD-ROMドライブは、レーザ光をディスクの記憶面に当て、反射してくる光の強弱でデータを読みとっています。
読み出しのしくみ
発射されたレーザ光は、やってきた光の半分を透過し半分を反射する鏡であるビームスプリッタとミラーで反射され、ディスクに当たります。ディスクの記録面には、ピット(記録面から見て凸部分)が渦巻き状に並んでいて、ピットの部分で反射して返ってくる光が広がります。その反射光は、ビームスプリッタを通過しフォトセンサに当たりますが、反射光が広がると、検出される光は弱くなります。検出される光の強弱で、データを読みとることができるのです。
読み出し信号処理
CD-ROMの表面から反射された光の強弱を、電流の変化に変換し、電流の変化を取り出します。電流が変化しているところが1、そうでないところが0となります。さらに、読み出されたデータを14ビットをひとかたまりとして、変換表にそって、8ビットのデータに置き換えます。この変換のことをEFM(Eight to Fourteen Modulation)といいます。
トラッキングのしくみ
CD-ROMディスクを、寸分の狂いもなく回転させることは難しく、中心が少しでもずれていると、レーザ光は読み出したいトラックからはずれてしまいます。レーザ光がトラックに沿っているかどうかを調べるために、3本のレーザ光を使います。3本のレーザ光は、半導体レーザ光を、回折格子を通して分けて作ります。それぞれのレーザ光は、ディスクに当たって反射し、別々のフォトセンサで検出されます。もしも位置がずれると、ピットの部分に当たったレーザ光は反射光が弱くなります。ずれによって、両端のフォトセンサで検出される光の強さは変化します。この変化を調べて両端のフォトセンサで検出される光が等しくなるように、常にレンズを首振りさせ、レーザ光が読み出したいトラックから外れないようにしているのです。
フォーカシングのしくみ
CD-ROMディスクを、寸分の狂いもなく回転させることは難しく、水平から少しでもずれると、レーザ光の焦点が合わなくなってしまいます。レーザ光の焦点が合っているかどうかを検知するために、フォトセンサに当たるレーザ光を、レンズを使って変形させます。このレンズを通った光は、焦点部分では円形になり、ずれると楕円になる性質を持っています。フォトセンサの中央部は、4つのエリアに分かれており、それぞれが光の強さを検出しており、4つのフォトセンサで検出される光の強さが等しくなるように、常にレンズを上下させ、レーザ光の焦点がずれないようにしているのです。