1603 液晶ディスプレイの構造
液晶ディスプレイの構造
液晶ディスプレイは、平面型の表示装置である液晶パネル、その後ろに密着して位置するバックライトユニット、インタフェース回路、バックライトユニットの冷陰極管を点灯させるための高電圧を生み出す昇圧回路などで構成されます。
液晶パネルの断面構造
液晶パネルは、2枚の薄いガラス板で液晶をはさんだ構造をしています。ガラス板の表面には、液晶分子を特殊な形にねじれさせるための配向膜、液晶層に電圧をかけて液晶分子の向きを制御するための透明電極、カラー表示を可能にするカラーフィルタなどが形成されています。また、液晶パネルの裏と表には、偏光板が貼り付けられています。
電気を流さない状態
後ろ側の偏光板の働きにより、光の水平振動成分だけが液晶層に入ります。液晶層は配光方向が異なる2つの配光膜にはさまれているため、液晶分子が90度ねじれた状態になっています。液晶分子のねじれに合わせて、光の振動方向が90度回転して垂直振動となるため、光は前側に配置された偏光板を透過して、外に出ることができます。
電気を流した状態
液晶層に電流を流すと、その向きに合わせて液晶分子が並びます。この状態では光の振動成分しか進むことができないので、液晶層からは水平振動の光が出てきますが、この光は前側の偏光板にさえぎられてしまいます。