ITCE 教育情報化コーディネータ検定試験

 

2級1次 過去問題(10年間)


※本Webページは「教育情報化コーディネータ検定試験研究会」のメンバーによって作成されたものです。
「答えと正答率を見る」ボタンの内容は、参考資料としての例であるとお考えください。 時代の変化により、正解が変わるものもありますし、価値判断を問うている問題については、正解はなく選択肢に重みをつけて採点されている場合があるようです。
なお、配点については公開されておりませんが、正答率は、認定委員会に示された得点率(選択肢に重みをつけて採点されている問題の場合を配慮して、正答率ではなく得点率と呼んでいる)を記載しています。

【問題 2014-C01】(制限時間 180秒)    

  以下は、スマートフォンなどの携帯型端末機器を高解像度で家庭用テレビに表示させるための各種規格の説明である。正しいものをすべて選択しチェックしなさい(2014年9月末時点での判断とする)。

1. MHL(Mobile High-Definition Link)対応テレビとMHLケーブルで接続すれば、スマートフォン本体を充電しながら画面をテレビに表示することができる。
2. GoogleのChromecastは、Android端末を経由することで、iOSの画面をワイヤレスでテレビに表示することができる。
3. AppleTVを使えば、iPhone/iPadだけでなく、iTunes10.6以降をインストールしたWindowsPCからもメディアストリーミングによって動画をワイヤレスで表示させることができる。
4. Windows8.1は標準でMiracastに対応しているので、TV側が対応するかMiracast対応のワイヤレスディスプレイアダプタを使えば無線で画面出力を行える。

 

【問題 2014-C02】(制限時間 180秒)    

 ストリーミングとそのプロトコル等を説明する文章として、【相応しくないもの】を1つ選びなさい。

1.ストリーミング配信は、リアルタイム性を重視するため、送信側・受信側双方でデータの欠損を許容する。
2.疑似ストリーミングとも呼ばれるプログレッシブダウンロード方式は、HTTPによる転送が可能であり、ニコニコ動画やYouTubeで利用されている。
3.ストリーミング配信を制御するプロトコルとしてRTSPが標準化されている。
4.「Ustream」ではライブ配信を行いながら録画も可能である。
5.IP電話などで用いられるストリーミングデータの転送プロトコルのRTPは、セッション層としてTCPを利用する。

 

【問題 2014-C03】(制限時間 210秒)    

 次の文章で【適切な用語】を、選択肢の中から選びなさい。

 送信元と宛先の (A)と (B)の組み合わせに基づいて通信を制御するファイアーウォールを、セキュリティ対策の標準機能として組み込んでいるOSもある。しかし、アプリケーションやクラウドサービスの通信の多くは、TCPの80番を使うHTTPやTCPの番を使うHTTPSなどを使ってプロキシサーバを経由することができるため、特定のアプリケーションだけを (A)や(B) だけで制御することは難しい。そのため、通信内容を解析し、アプリケーションを識別して通信制御する機能が必要となる。
 この機能はでも実現していたが、でも可能である。後者は前者に比べて識別できるアプリケーション数が多いことや、通信性能が向上していることをうたっている製品が多い。

 

【問題 2014-C04】(制限時間 180秒)    

  コンピュータネットワークに関わる用語の説明として【適切と思われるもの】をすべてを選び、チェックしなさい。

1.scale up: サービスを提供するサーバのメモリを増強するなど、単一ノード内で処理能力を向上させること。
2.DNS round robin:スケジューリング用語である”ラウンドロビン”が語源。複数のIPアドレスを単一のドメイン名に割り当てて名前解決要求に順番に返すことにより、複数のコンピュータで単一ドメイン名のサービスを提供する。
3.load balancer:負荷分散装置。複数のコンピュータで要求を処理する際、各コンピュータの負荷を管理して要求処理を適切に割り振る。
4.scale out:サービスを提供するサーバの台数を減らし、サービスのコストパフォーマンスを最適化すること。
5.link aggregation:2台のコンピュータをつなぐには通常1本のケーブルを引くが、ここで2本のケーブルを引き仮想的に1本のケーブルと扱うことで通信帯域を向上させること。

 

【問題 2014-C05】(制限時間 180秒)    

 無線LANの暗号化において、WEP方式はWPA2方式に比べて簡単に暗号化キーを解読されやすいと言われています。両方式は、ターゲットとなるAPを選んだ後、【どのような手順で解析・解読されますか】、選択肢から選びなさい。また、暗号化キーの設定について述べた文章について【適切な言葉】を選択肢から選びなさい。

1)WEP方式の解読手順


2)WPA2方式の解読手順


○暗号化キーの設定での留意点
 WEP方式の解読にかかる時間は、暗号化キーの文字列を
 WPA2方式の暗号化キーが解読されにくいのは、暗号化の演算を強力にするとともに、ことによる。

 

【問題 2014-C06】(制限時間 180秒)    

 メーカーサポートの終了に伴いWindows XPとOffice2003に統一していたが、Windows 8とOffice 2013を採用することにした。その場合、既存の生徒名簿等のファイルで、字形が異なって表示・印刷されることが判明している。この課題に対するアドバイスとして【あなたが適切と考え、優先順位が高いと思うもの】を2つ選び、チェックしなさい。

1.従前のファイルをそのまま利用し、字形が異なると指摘された文字は見つかるごとに空白に置き換え、手書きしてもらう。
2.JIS90互換フォントパックをマイクロソフトから入手し、OS添付のフォントを利用しない。
3.これまでの外字フォントに新旧フォントで入れ替わった文字を追加し、名簿を作り直す。
4.Unicodeで字形の区別ができるシステムを採用しておき、必要に応じて外字を利用する。
5.戸籍と同じ字形が必要な文書以外では字形の違いに対して特段の配慮をしないこととし、保護者の了解を得る。

 

【問題 2014-C07】(制限時間 210秒)    

 クラウドサービスには、いくつもの形態があります。A~Dで説明されたサービスの形態の名称とその説明について、【最も相応しいもの】を選択肢から選びなさい。

A.利用者がOSをインストールするなどの選択ができ、アプリケーションの開発環境もある程度自由に構築できる。
  形態:
B.サーバ側でアプリケーションを稼働させ、ネットワーク経由でサービスを受ける。
  形態:
C.アプリケーションの実行に必要なOSや開発環境、データベースが用意され、利用者は、独自のアプリケーションを開発運用できる。
  形態:
D.利用者が使うPCの環境をサーバ側で保持し、手元のパソコンが変わっても同じ操作環境が維持される。サービスには、OSやアプリケーションをサーバ側で実行するものと、手元のパソコンで実行するものの2種類がある。
  形態: 

 このうちAでは一般的に、使用するストレージ容量やデータ転送量、などで料金が決まる。
 またCでは、サービス事業者がの責任を負うのが一般的である。

 

【問題 2014-C08】(制限時間 180秒)    

  WindowsXPは2014年4月9日にサポートが終了した。それにともなって,関連するツールやソフトが影響を受けている。しかし、諸般の事情でスタンドアロン環境で利用をしている学校もある。以下の説明のうち【正しいものをすべて選び】チェックしなさい。

1.インストール済みのMicrosoft Security Essentialsは、少なくとも来年夏まではサポートが継続される。
2.仮想マシン上で動作するWindowsXPモードも同様にサポートは終了した。
3.問い合わせによるサポートは終了したが、ネット上のサポート技術情報やTechNetによる技術情報は、更新され続ける予定である。
4.XPのライセンス認証も終了したため、ディスク故障等で再インストールが必要になっても、インストール後OSがアクティベーションされないので利用に制限が発生する。
5.Office2007以降をインストールしている場合でも、XPのままではMicrosoft Office Updateが使えなくなる。

 

【問題 2014-C09】(制限時間 180秒)    

  Windows8のWindowsストアアプリ(ModernUIアプリ)はWindowsストア経由でのインストールが前提であり、基本的にローカルのメディアからインストール(サイドローディングと呼ぶ)は困難な仕組みとなっている。ModernUIアプリを教室全台に導入するにあたって、説明として正しいものをすべて選択しチェックしなさい。

1.同一アプリのデスクトップ版があればこれもインストールする。デスクトップ版が認証されていれば、Windowsストアアプリも追加認証される。
2.端末がアカデミックライセンスで導入されていれば、Windows Server経由で認証させることができる。
3.マイクロソフトからサイドローディングプロダクトキーを購入すれば、ローカルでも認証させることができる。
4.端末のOSがEnterprise版を使用していてドメイン環境にあれば、グループポリシーで認証を許可することができる。
5.一時的に台数分のアカウントを作り、全台で認証させてから環境復元ソフトを稼働させることで対応できる。

 

【問題 2014-C10】(制限時間 180秒)    

  以下は、学校でタブレット型端末を導入した場合に必要となる知識の説明である。以下の説明のうち【正しいものをすべて選び】チェックしなさい。

1.iOS7以降が導入されたiPadでは、モバイルデバイス管理(MDM)によって、ライセンス購入済みアプリを自動的にインストールしたり、導入済みアプリを無効にしたりすることができる。
2.OS X Mavericks Serverのキャッシュサーバ2を使えば、iPad用に購入したコンテンツを都度ダウンロードせず、学校内にキャッシュしておくことができる。
3.WindowsのタブレットPCは、OSにWindows8.1以上を使えば、WindowsストアアプリをCD-ROM等の媒体からインストールすることができる。
4.Android 4.4以降の端末であれば、ローカルのLinuxサーバにAndroid Market Controlサービスを起動することで、インストールアプリを一括管理することができる。

 

【問題 2014-C11】(制限時間 180秒)    

  以下は、2つの鍵による暗号化方式に関する説明である。【適切な用語】を、選択肢の中から選びなさい。

暗号文書の送信(AがBに暗号化文書を送りたい)
 1.Aが鍵を使って暗号化する。
 2.AがBに暗号文書を送る。
 3.Bが鍵を使って複号化する。

本人であることの確認(BがAから受け取った文書が本人のものかを確認したい)
 1.Aが鍵を使って暗号化する。
 2.AがBに暗号文書を送る。
 3.Bが鍵を使って複号化する。

 

【問題 2014-C12】(制限時間 180秒)    

 以下の教育関連用語の意味として【あてはまるもの】を選択肢から選びなさい。

  1. 陶冶(とうや)  :
  2. 不易(ふえき)  :
  3. コースウェア   :
  4. プログラム学習  :
  5. ルーブリック   :
  6. 自閉症スペクトラム:


 

【問題 2014-C13】(制限時間 240秒)    

 
 図1~4のグラフは、学校における教育の情報化の実態等に関する調査(文部科学省:平成26年3月)の速報値として報告されたものから、全国の都道府県の一部を抜粋して作成したグラフである。図1では、電子黒板のある学校の割合で降順に並び替えており、他のグラフもその都道府県の並びにあわせて表示している。グラフの縦軸は割合を示しており、単位は%である。また、赤線は、全国の平均値を示している。

問(1)A~Cには、選択肢のうち、どの都道府県があてはまると考えるか,それぞれ一つ選びなさい。
  A   B   C

問(2)図4のグラフは何の調査結果(統計)をまとめたものであると考えられるか、あてはまると考えるものを一つ選びなさい。

 

【問題 2014-C14】(制限時間 180秒)    

 次の文章で【適切な用語】を、選択肢の中から選びなさい。

 平成21年度以降に展開されている教育の情報化政策は、から始まっている。これを受け、総務省が平成22年度に「地域雇用創造ICT絆プロジェクト」と事業を実施し、対応して文部科学省が事業を推進し、一人一台の情報端末や電子黒板、無線LAN環境、教育クラウドの実践的研究が行われた。また、平成23年にはを公表した。
 現在総務省は文部科学省と協力して、事業(文科省の事業に応募していることが条件)の地域選定中である。
 

 

【問題 2014-C15】(制限時間 180秒)    

 学校には様々な専門的な職種が配置され、教師と専門職との連携により学校が円滑に運営されることが期待されている。次の中で、【専門職として位置づけられ、説明が正しいもの】をすべてを選び、チェックしなさい。

1.スクールカウンセラー(SC)は、児童生徒へのカウンセリングの他、教職員や保護者に対するコンサルテーション等が職務内容である。
2.スクールソーシャルワーカー(SSW)は、社会教育や生涯学習の立場から学校に対するアドバイスや児童生徒への支援を行う専門家である。
3.学校司書は、専門的知識・技能・経験を用いて学校図書館の運営を担当しており、法的な位置づけである改正学校図書館法が2014年6月20日に成立し翌年4月1日施行される。
4.養護教諭は、怪我・疾病等の応急処置を行ったり、健康診断・健康観察等を通して、児童生徒の心身の健康をつかさどる学校職員である。
5.アシスタントラーニングティーチャー(ALT)は、学習集団の特性に応じてティーム・ティーチング指導、グループ別指導、習熟度別指導、学力補充指導等をアシストする支援員である。

 

【問題 2014-C17】(制限時間 180秒)    

 現行制度で校務や教職員の地位に関して記述された文章のうち【適切と考えられるもの】をすべて選び、チェックしなさい。

1.指導要録は学校が作成し、そのうち学籍に関する記録は20年間の保存と定められている
2.12学級以上の学校には学校図書館の専門的職務を掌る司書教諭を必ずおかねばならない
3.情報化担当教員もしくは情報主任は学校CIOの任に当たるよう「教育の情報化ビジョン」等で提言されている
4.小中学校の管理職は校長、副校長、教頭、教務主任、主幹教諭である
5.学校評価(教育活動その他の学校運営の状況)のうち自己評価は結果の公表を義務付けられている

 

【問題 2014-C18】(制限時間 180秒)    

 平成25年1月施行の著作権法では「違法ダウンロードの刑事罰化に係る規定の整備」や「いわゆる『写り込み』(付随対象著作物の利用)等に係る規定の整備」などが行われた。後者の内容には、付随対象著作物の利用、検討の過程における利用などの権利制限規定を設け、利用目的や要件を一定程度包括的に定めたものとなっている。

 次の説明のうち、小・中・高校の教師が著作権者の許諾なく行うことができるものを【すべて】選び、チェックしなさい。

1.写真にたまたま写りこんだアニメキャラクターを切り抜いてWebサイトに掲載する。
2.教師のみの授業検討会の資料に、今後の授業で使用予定の著作物の複製物を掲載する。
3.アニメキャラクターの似顔絵が写りこんでいる体育祭の記録写真をWeサイトに掲載する。
4.街の風景を収録しWebサイトで発表したビデオに、街中で流れていた音楽がたまたま録りこまれている。
5.有償で販売する予定の卒業記念ビデオのBGMを検討するために、著作権者から許諾を得る以前に、実際に映像に合わせて楽曲を録音した。

 

【問題 2014-C19】(制限時間 180秒)    

  「現行の著作権法にしたがってご利用ください」と利用許諾条件に書かれた音楽用デジタル(音声)教材がある。以下の状況のうち、【適切な利用と思われるもの】をすべてを選び、チェックしなさい。

1.音楽の授業とその準備に利用
2.音楽以外の授業とその準備に利用
3.端末持ち出しによる生徒の家庭学習用として利用
4.学校の広報のBGMとして利用
5.学校行事(非営利の合唱コンクールや文化祭)の伴奏として利用
6.学校行事で利用したビデオ記録を、保護者や教員へ複製して配布
7.学期末試験の音声再生として使用